2011年1月6日木曜日

掃除機顛末記

♪ Let me tell you how it will be
There's one for you, nineteen for me ~

ニュースに合わせてテレビ、ラジオから流れてくる Tax Man。


4日から VAT (付加価値税)が上がりました。

20%になった。

20%!

国家財政が破綻しかかってるのは日本と同じで、財源確保と言われれば分からないでもない。
政府も 「所得税上げるよりマシだろ?」
と開き直ってる。

リーマン後は、一時15%まで税率を下げて消費回復の効果を狙った。
今回も国民が取った行動と言えば、税率が上がる前の駆け込み消費。
・・なんか政策に振り回されてる感じ。

ちょうど冬の大セールの最中で、
しかも昨年末の大雪でクリスマスショッピングが十分に出来なかった反動もあって
先週末はどこも記録的な売り上げだったらしいです。


で、うちも。

前から買わなきゃいけないと思ってた掃除機を駆け込みで。

わがアパートは家具備え付けになってまして、洗濯機や冷蔵庫と一緒に掃除機も付いてる。
でもこいつが戦車くらいの大きさと重さで、とても扱いづらい。

まぁ、イギリスの一般家庭の掃除機は大体同じような調子で、
戦車並みの破壊力(吸引力)があり、
ジュウタンを巻き上げ、クッションを吸い込み、ペットも飲み込む、くらいの力を持っている。
まさに無敵のタンク。

でも戦車なので、小銃のような「ちっちゃいもの狙い打ち」みたいなことは得意ではない。
だから部屋の隅とか、細かいところが掃除しにくいのです(妻談)。

もっと小回りの利くのがほしい、ということで
ネットでいろいろ調べ、これ!というのに狙いをつけた。

Argos のHPで在庫を検索したけれど、どの店も品切れ。
ロンドン中の Argos をシラミ潰しに検索して、ようやく White Chapel という市の東部にある支店に一つだけ残っているのを見つけた。 多分、全ロンドンで最後の一台。

話が長くなりますが。。 ここからが苦労の本番で、
この White Chapel、理論上はうちの最寄駅から地下鉄一本で行ける。
地下鉄乗るのに理論もヘッタクレもありませんが、
そうは行かないのがロンドンの地下鉄でして。

日頃から全く当てにならないが、特に週末は計画的かつゲリラ的に勝手に運行が停止される。
この日も然り。途中の駅で降ろされた。

降りた駅で別の路線を探したけれど、あろうことかその線も運休。
仕方なくバスを探し、待てど暮らせど来ないバスをさらに何度か乗り継ぎ、
途中で雨まで降ってきて、Argos に着いた頃にはもうかなり日が傾いていた。
半分泣きそうになっていたのは言うまでもない。


たかが一台の掃除機。
そのためにナゼこんなに疲れ果てる。。
イギリスでは一事が万事この調子で、
一つのことを成し遂げるため、大変な時間と労力、精神の疲労を要するのです。

最後にオチを。

こんな情け容赦ない地下鉄ですが、、
なんとVAT 引き上げに乗じて、しゃーしゃーと値上げをしやがったのだ。
しかも税率の上げ幅以上の値上げ・・・  ロンドン地下鉄、憎たらしいがお見事!


こういう感じで突然駅への接近が阻止される。 無情。


White Chapel の Argos 前から。 場末だった。







   

2 件のコメント:

garamond さんのコメント...

うんうん!
kenepiさんの
イギリスへの愛憎カンケイ。
イギリスっぽいなぁー。

明日アモーレ!

けねぴ さんのコメント...

>garamondさま
でも苦労のかいあって掃除機は絶好調です。
妻はわが家の宝だと言っております。

あと帰りにケバブの美味い店も見つけました。